14. オーロラにはどんな形があるの?

専門的には、discrete(はっきり)オーロラ、diffuse(ぼんやり)オーロラの2つに大きく分けることができます。はっきりオーロラの中には、その形に応じて、ray(レイ:細い線)、torch(トーチ:たいまつ)、surge(サージ:大波)、corona(コロナ:冠、放射状)などという名前がつけられています。どのオーロラにも、カーテンの形が含まれているのがわかるでしょう。

一方、ぼんやりオーロラは、文字通りうすくボンヤリしていて、慣れないうちは、雲と間違えるかも知れません。うす暗くて、色も感じられません。人間の視神経は、ある程度の明るさのものでなければ、色を感じません。そのため、ぼんやりオーロラは、ほとんどの人には白っぽいオーロラに見えることでしょう。

これらの他に、チカチカと点滅を繰り返す脈動(みゃくどう)オーロラもあります。同期は1秒より速いものから、10秒以上の比較的ゆっくりしたものまで、いろいろです。

ナンセンの木版画。北極海の厚い氷に阻まれて、行く手を閉ざされてしまったフラム号。デッキに出て、オーロラの美しさと恐ろしさに心を奪われてしまったことが日記に書かれています。

オーロラは、様々に形を変えて極地の空を舞います。
コロナ型オーロラ。活発なカーテンのヒダを真上に見ると、まるで全身がオーロラに包まれてしまいそうな錯覚に陥ります。