14. 地球の中心部はどんなものでできているの?

地球の外核は、鉄やニッケルなどの重い金属を主成分としています。しかし、観測から予想される平均的な密度の値から、水素、酸素、硫黄などの軽い元素もある程度含まれていることが予想されています。

地球ができた直後は、内核はなくて核全体が溶けていたと考えられています。やがて地球が冷えるとともに、中心部分から重い金属が少しずつ固まっていき現在のような状態になったのです。つまり、内核と外核の境界では、ちょうど鉄が固まりはじめる温度になっているということです。軽い元素はその温度ではまだ固まりはじめませんので、境界のすぐ外側では軽い元素が含まれる割合が多くなります。この周囲よりも軽い元素が多い部分がある程度大きくなると、外核表面に向かって浮かび上がります。これが、電磁石の電流を流すための重要な流れの一つであると考えられています。

話変わって、地質時代を通じて、地磁気のN極とS極を結ぶ軸は、ほとんど地軸(地球の自転軸)と一致していることが知られています。このことから、地球の自転も地磁気の発生にとって極めて重要であることが、昔から予想されていました。近年のダイナモシミュレーションでも、そのことが確かめられています。