16. 他の惑星にも磁場はあるの?

地球に磁力があるなら、他の惑星はどうなっているのかは、当然の疑問になりますね。まず木星から強い電波が発射されていることが発見され、その電波が磁場の中で発生していることがわかりました。続いて宇宙探査機が次々と打上げられ、惑星の周辺を実際に観測してデータを地球に送ってくれる時代にもなりました。

太陽系の惑星の中で、磁場を持っていることがわかっているのは、水星、地球の他は、木星型と呼ばれる外側を回る惑星(木星、土星、天王星、海王星)です。水星の磁場は非常に弱い(地球の磁力の1%程度)ので、木星型惑星以外では、なぜかしら地球だけが「健全な」磁場をもっていることになります。

磁気ボーデの法則

図に示すように、今では惑星の磁力が規則性をもっていることまで見つかっています。惑星の距離にボーデの法則というのがあります(「惑星50のなぜ」を参照のこと)が、実は惑星磁気のボーデの法則というのもあります。角運動量*という惑星の自転に関係した量と、その惑星の磁力には規則性があるのです。偶然の一致にしては、ほぼ一直線上に並んでいますし、惑星の磁場が惑星内部の発電機によって起こされているとすれば、回転のスピードに関係しているというのはうなずけます。ただし、火星だけは、磁力が弱く、この関係からはずれています。

*角運動量:回転運動の勢いを表わす量。