35. オーロラが出ると地球磁場が変化するの?

オーロラは、宇宙から飛んできた電気を帯びた粒子が、地球の大気と衝突して光る現象です。極地方の磁力線は、より宇宙に近いので、高緯度では毎晩のようにオーロラが見られます。

オーロラ粒子は大気に衝突して電離させ、電気を流しやすくします(「オーロラ50のなぜ」参照)。すなわち、オーロラの中には電流が流れているということです。

電流が流れると、その周りに磁場をつくります。このオーロラ電流による磁場が、ふだんからある地球の磁場に加わることになりますから、オーロラの強度によって地球の磁場も変化するというわけです。

アラスカ、カナダ、北欧に強いオーロラが現れると、世界中の磁場が変化します。例えば、日本で磁場の観測をしていて、ある種の磁場変動が見られたら、いまどれくらいの強度のオーロラが高緯度に出ているか、診断することさえできます。