6. 宇宙線はどうやって測るの?

宇宙線を測るには、水を使う方法もあることをお話しましょう。海水も利用できます。南極大陸の巨大な氷の固まりさえも利用できます。

宇宙線が水や氷の中を通過すると、光を出します。その光をとらえるのです。その光は青色です。

なぜ光を出すのでしょうか。宇宙線は光の服を着ていると思って下さい。水の中を宇宙線は光速に近い速さで走り抜けますが、光の服の方は、水中を光速で走れません。宇宙線についていけなくて落ちこぼれるのです。

宇宙線の出すこの青い光は肉眼では見えません。これを見るためには、もっと感度の高い電子の目、フォトマルという道具が必要です。この青い光は、発見者のロシア人チェレンコフの名前をとって、チェレンコフ光とも呼ばれます。この原理については発展編の21で説明しましょう。