42. 放射線帯粒子のデータを見ることはできる?

アメリカの気象衛星GOES/NOAA などには、放射線帯の粒子モニターが搭載されており、放射線帯の科学研究のほか、私たちが宇宙天気の現況を捉えたり予報をするためのデータを送ってくれます。データのいくつかは、インターネットで広く公開され、 誰でも気軽に見ることができます。

最近では、太陽面で大きな爆発が起きると、「日本でオーロラが見えるかもしれません」などと報道されることがありますね。こういうときには、ぜひあなたも、放射線帯粒子の変動の様子を眺めてみてください。きっと、大きく増えたり、あるいは減ったりと、 複雑に変化している様子がわかるでしょう。

2004 年 2 月に米国海洋大気局(NOAA)の気象衛星 GOES が計測した放射線帯電子データ(http://www.sec.noaa.gov/rt_plots/elec_3d.html)。横軸は時間(2 月 12 日~ 21 日)、縦軸は電子の量を表しています。12 日後半あたりから、放射線帯の電子がとても増えていることがわかります。矢印(14 日)のときに通信衛星に障害が生じ、BS 放送が途絶える事故がありました。
BS 放送中断を報じる記事。(日本経済新聞 2004 年 2 月 15 日)