25. 海の生物の大きさはどれくらい?

小さい生物、大きい生物というと、ネズミとゾウが思い浮かびます。ネズミ10cm、ゾウが5mくらいで、長さでだいたい50倍くらいの違いです。では、海の生物の大きさはどうでしょうか?海にいる同じ哺乳類の魚類では、2mmくらいの小さな魚から10m以上になる大きなジンベイザメまで、5000倍もの幅があります。クラゲでも、小型のクラゲは2mmくらいですが、大型のエチゼンクラゲは2mで1000倍です。単細胞性の原生生物といわれる植物や動物でも、2µm(1µm=1/1000mm)くらいから2mmくらいでやはり1000倍くらいの幅があります。小型のバクテリアは0.2µmくらいですから、20mのシロナガスクジラまで比べると、実に10,000,000倍もの幅になります。1mの人間の1000倍だと、1kmですし、1/1000倍だと1mmですから、その大きさの幅の広さがわかります。

海の生物の大きさの面白いところは、他にもあります。海では基本的に大きい生物が小さな生物を食べるといわれています。植物プランクトンは小型で、それを少し大きい動物プランクトンが食べ、動物プランクトンを小型の魚が食べ、さらに大型の魚がそれを食べるといった具合です。陸上では小さな昆虫が大きな植物を食べたり、小型の捕食者が大型の草食動物を食べたりします。このような違いがどうして起きているのかは、はっきりとはわかっていません。海では食べ物を探すのに、大型の生物の方が動きやすく得なのかもしれません。