22. どこに隠れた?惑星たち

太陽系外惑星を発見するのは、どのくらい難しいでしょうか?たとえば、10光年先から太陽の周りをまわる地球を見たらどうなるでしょうか?

近くに太陽が無ければ、10光年先から地球と同じ明るさの星を観測することは、すばる望遠鏡くらいの望遠鏡ならば可能です。では、太陽があった場合はどうでしょうか?すばる望遠鏡くらいの分解能があれば、太陽と地球くらい離れた2つの星は、分離可能です。もちろん、大気中では大気のゆらぎによって星像が悪化します。しかし、すばる望遠鏡などの大きな望遠鏡では、大気のゆらぎを補正する補償光学系と呼ばれる装置があります。ということは、すばる望遠鏡で10光年離れた地球の様な惑星を発見できるのでしょうか?

しかし、実際には太陽の明るさは、地球の10億倍以上です。こうした主星の光芒に邪魔されて、惑星を発見するのは、非常に難しくなります。真昼に太陽の近くの星を見ようとする様なものです。この場合、まず考えられるのは、黒いマスクで主星の像を覆って、光を遮ることです。ところが、光には影にまわりこもうとする性質(回折)があります。主星と惑星は、非常に大きな明るさの違いがあるので、主星の光がわずかでも入り込むと、その光に隠れて惑星は見えなくなります。太陽系外惑星の直接観測は、ほとんど「できっこない」という状況です。しかし、科学者たちは様々な手法を駆使して見えない惑星たちを発見して来ました。