35.スポラディックE層のなぞって?

スポラディック E 層がなぜできるのかは、まだよくわかっていません。高さ 100-120 km で、東西方向に吹いている風の速度が高さによって大きく変わっている時に、その風速の違いによって、電気を帯びたイオンがある特定の高さに集められてできていると考えられています。

しかし、なぜ日本付近や他のいくつかの場所で特に頻繁に発生するのか、なぜ夏の夜間に多いのかなど、わからないことも多いのです。最近のレーダーによる詳細な観測から、スポラディックE 層は、数十 km から数百 km の大きさの斑点のような形で上空に現れていることが明らかにされました。ですが、このような斑点構造がどのようにしてできるのかもわかっていません。10 で述べた大気重力波がその変動に関わっている、という説もあります。