41.レーザー光線を使って大気のてっぺんを調べる?

レーザー光線は、まっすぐな強い光を出すことができます。地上からレーザー光線を大気に向けて打つと、そのごく一部が大気中で散乱されてまた地上まで返ってきます。この返ってきたレーザー光線には、散乱した大気の分子・原子の情報が含まれているので、そこから大気の密度や温度、風速を調べることができます。レーザー光線を短い時間間隔でつけたり消したりしながら上空に向かって打つと、打ってから返ってくるまでの時間差から、はね返ってきた高さもわかるのです。このような方法をレーザーレーダー、または簡単にライダーと呼んでいます。

ライダーによる地上からのリモートセンシングは、地上付近から高さ 100 km くらいまでの大気の高さ分布を調べるのにとても有効な方法。ライダー観測の時、夜中に観測所の建物の屋根から、緑色のレーザービームがまっすぐに空に向かって打ち上げられているのを見ると、まるでスターウォーズの光景のように見えます。