17.天王星の自転軸はなぜ横を向いているの?

天王星は自転軸が公転面に対して98度傾いています。そのために、ほとんど横倒しの状態でころころところがるようにして、太陽のまわりを回っています。天王星の北極と南極は、42年間ずつ交互に太陽に照らされています。このように自転軸が奇妙な方向に向いてしまったのは、天王星が形成される初期の段階に、惑星程度の大きな天体が衝突したためではないかと考えられています。しかし、本当のことはよくわかっていません。

1986年、ボイジャー2号は天王星に接近し、その性質を調べました。その時、天王星の南極はほぼ太陽の方向を向いていました。普通に考えると、太陽からのエネルギーを多く受け取るので、南極はほかの部分より高い温度をもつはずです。しかし、実際には極よりも赤道ふきんの方が温度が高かったという、不思議な現象が報告されています。