30.オーロラを持っている惑星は?

天王星も磁場と十分な大気をもっていますので、オーロラの発生が期待できます。しかし、天王星の場合は地球や木星などとは状況が少し異なっています。

オーロラは、惑星の磁場に沿って流れるプラズマ粒子が惑星大気に衝突することによって発生します。そのため、惑星の磁場が集まる高緯度領域(地球の場合は65~70度の地磁気緯度帯)で、オーロラの発生頻度が最も高くなることが知られています。一方で、天王星の磁場は奇妙な配置をしています。磁場の軸が、自転の軸からおよそ60度も傾いているのです。さらに磁場の中心は、惑星の中心から大きく外れています。ですから、天王星でのオーロラは高緯度地方でみられるのではなく、自転の極から大きくずれた場所を中心とした領域で発生することが期待されます。

海王星も同じく、奇妙な磁場をもっています。海王星の磁場は、軸が天王星と同様に傾いている上に、形状も複雑で、一本の棒磁石から作られる磁場形状とは大きく異なった形をしています。このために、海王星では、低緯度地方などのさまざまな場所でオーロラが発生します。