CEDAR!!アメリカ人アメリカ語メキシコ料理
高橋透
2012年6月、僕はCEDAR@Santa Feに参加した。国際学会は2回目だが、先生と一緒に行かない国際学会は初めてだ。今回この学会には日本から京大のAKさんと名大で同期のFKくんと参加することになった。まず何より落ち着かないのが、宿泊先がルームシェアということだ。なんと相手は外人だ。
到着当日はルームメイトより先に着いたようで、僕がルームメイトの到着を待つことになった。結構待つかと思ったら、few minutes でルームメイトが登場した。ちなみにアメリカで学んだことの一つが「few minutes」。中学校では「ほんのちょっと」と習うけど、アメリカ人は平気で数十分待たせるのに使う。学校で習った英語は使えん。
先手必勝だ
「Hi! I am Toru Takahashi. I came from Nagoya University, Japan.」
よし!予行練習通りかまずに言えた!後は相手が日本人ってとこに食いつくのを、、、、
「Hi Toru, I’m John. I’m from sjfjefioj’aefj’apo HAHAHAHAHA」
私の名前はジョーンです。から先が全然聞き取れねぇ。
「パ、パードゥン」
「OK! I’m John. Sa@fsiahfdjklfjlskajdf HAHAHAHAHA」
さっきより聞き取れねぇ。とりあえず「HAHAHAHA」は笑っているからきっとジョークでも行っているのか?俺が知りたいのは名前の先の話だ。とりあえ分かるまで聞き返す作戦実行!!ものすごい回数のラリーと英和辞典を駆使して、相手がジョーン君でイリノイ大学でライダーを作っているのはわかった。もう疲れたからその日はすぐに寝た。
次の日の朝、ジョーンは意外とマイペースだ。歯を磨いたかと思ったらパソコンをいじる。髪の毛をセットしたらパソコンをいじる。こうなったら頑張って朝飯に誘ってみるか!
「Shall we go for a breakfast?」
あっているかよくわかんないけどとっさに出た英語。
「Shure, I need few minutes, OK?」
昨日より格段に聞きやすい英語だ。めちゃくちゃ手加減してるじゃねーかジョーン。でも、一緒にbreakfastに行ったはいいが、手加減しているとはいえ、話している内容の50%くらいしかわかんない。これで負けたらだめだ。今度は会場まで一緒に行こうぜ!と誘って会場まで一緒に行くことにした。僕のこと嫌いにならないかな、ジョーン。会場では別々に過ごした。。。。
その日の会議が終わり先に宿に帰ってくると、ジョーンは帰ってきてない。誰かと夕飯でも食いにいったのかな。とりあえず待つか、、、、ジョーンは日付が変わることに上機嫌で帰ってきた。
「TOOOOOOOOOOOOru!!」
おいジョーン!!まだ初日だぞ。しかも明日は6時起床の予定だ。飛ばし過ぎだろ!!しかし、マイペースなジョーンは飲み会とカラオケが楽しかったとか、古い友達に会えたとか、楽しそうにしゃべっていた。次の日の朝、ジョーンは明らかに寝不足だ。でも優しく僕にゆっくりした英語で話しかけてくれた。
次の日の夜もジョーンは深夜に帰ってきた。案の定、ジョーンはこの日を境に朝起きなくなった。
「先に行ってくれ、トール。俺はもう少し寝るよ。」
ジョーンはこの日から昼出勤になった。相変わらず深夜帰りだけど。夜型なのね、ジョーン。いつも朝早くから話しかけてごみん。
ジョーンと筆者。会議最終日で筆者疲れてます。もちろん右がジョーン。
ルームメイトの他にも何人か仲良くなった。特に仲良くなったのがZach(ザック)だ。ポスターが隣だった。ユタ大学でライダーで潮汐波の研究をしとるらしい。しかも、
ザ「Are you Japanese?」
T「Yea! I am Japanese!」
ザ「私、日本語少し話せます。」
何!!発音がネイティブジャパニーズだ。何やら、モルモン教徒で日本で2年間布教活動していたらしい。完璧だ。その日からやたらとザックと絡んで英語を教えてもらった。お土産やサンタフェなども案内してもらった。
T「ごめんな、ザックいつも付き合ってもらって」
ザ「No problemだToru。」
T「俺の英語プアーだろ?」
ザ「そんなことないぞ。Toruの英語はめちゃくちゃうまいぞ。」
T「ホントか?」
ザ「ああ、だってアメリカ来てまだ4日だろ?驚くべき上達だよ。」
T「いや、日本人は中学校から英語を習うんだ。」
ザ「何!!じゃあ10年以上英語習ってるのか!!!じゃ、ヘタクソだ。もっと勉強したほうがいい。」
ザックはモルモン教徒らしくお酒飲まないし、タバコも吸わない。日本食で何が好きか聞いたら「スシとココイチ」と言っていたからかなりの日本通だろう。また、日本来る機会があったら連絡してくれ!ザック!!
ザック(右)と筆者。
意外とCEDARにはアジア系の学生も多かったな。
チェンと筆者
チェンはコロラド大で研究しているらしい。「俺研究に自信ない」って言ってたのに発表賞を取る強者。
台湾中央大学の学生と筆者
台湾人のやつらはホント会場にいなかったな。たまに会って「どこいってたの?」 って聞いたら「レンタカーで遊んでた」「ホテルで寝てた」だって。お前ら何しにきたんだ!!??まぁ研究と学会を一番楽しそうにしている連中でした。ちなみに台湾の博士課程は5年間だそうです。みんなD4!!学会終了後もレンタカーでフロリダ行くんだっけ??
「キョウトダイガクMUレーダースゴイデス!!」
「タカハシサン!キョウト イイトコデスカ?」
俺は名大だ!いいかげん覚えろ。
CEDARでは研究の議論もさることながら友達をたくさん作れたのがうれしい。ザックやジョーンは「お前の論文のnative checkしてやる」っていっていたのでいつか頼ろうと思う。また、CEDARには論文でしか読んだ事のない名前、ForbesやFritts、Vadasなどの研究者を生で見ることができて意外と興奮しました。Forbesは思ったより太っていて、Frittsはでかかったです。
ここで培った、研究の議論と友人とほんの少しの英会話力をこれからの研究生活に存分に活かして行きたい所存であります。
ちなみにメキシコ料理に必ず添えてあるイモをすり潰したやつ、もういらん。