ボリビア太陽中性子検出器



チャカルタヤ宇宙線観測所。右に見える観測所の標高は 5,250m。

ボリビアの太陽中性子検出器は、チャカルタヤ山にあるチャカルタヤ 宇宙線観測所に設置されています。この観測所はサンアンドレス大学 の所有ですが、1960年頃から、アメリカや日本のグループが宇宙線観測 を始めた歴史ある観測所です。



チャカルタヤに1992年に設置された太陽中性子検出器。

上の写真は、チャカルタヤに1992年に設置された太陽中性子検出器です。 青い容器の中に、シンチレーション検出器とよばれる検出器が入って います。この検出器で中性子が検出される原理は、「中性子の検出 方法」のところを参照して下さい。一つの容器が1平方メートルで、全部で 4平方メートルの検出器となっています。

この検出器に改良を加えたものが、下の写真で、外側を別のシンチレーション 検出器で覆うことによって、中性子と電荷を持った粒子とを区別することが できます。



1994年に改良されたチャカルタヤの太陽中性子検出器。

現在でもこの検出器は順調に稼動しています。チャカルタヤ観測所には 現地の職員が常駐しています。また、1994年当時からデータ収集システム には改良が加えられ、現在では停電後に自動的にデータ収集が開始 されるようになっています。チャカルタヤは、24時間太陽中性子観測網 の中でも最も高い場所に位置し、また南緯16度と赤道にも近いので、 太陽中性子観測には最適の場所です。今後も太陽中性子観測において 重要な役割を果たすことが期待されます。