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Energetic Particle Chain -高エネルギー荷電粒子降り込みが中層・下層大気に及ぼす影響-

融合研究プロジェクト
「Energetic Particle Chain -高エネルギー荷電粒子降り込みが中層・下層大気に及ぼす影響-

 宇宙からの高エネルギー荷電粒子は、磁力線に沿って地球大気に降り込みますが、特にエネルギーの高い粒子は成層圏まで到達し、その組成を直接的に変化させることがあります。また、超高層大気で生成された窒素酸化物が下方輸送され、間接的に成層圏のオゾンを破壊することも示唆されています。

しかし、これらのプロセスは未だ十分に観測実証されていません。本融合研究は、太陽-太陽風-磁気圏-電離圏-大気圏を「高エネルギー荷電粒子」を通じた連鎖システムと捉え、あらせ衛星、EISCAT_3Dレーダー、リオメータ、ミリ波大気ラジオメータを用いて観測データを取得し、これらをインプットとして荷電粒子降下やイオン化学反応、全球的気象場のモデル計算を行うことで、その関係性をシームレスに説明することに挑戦します。

左:各装置が観測する領域とシミュレーションによるデータ融合のイメージ。右:極冠域内外に新たに設置する観測拠点の位置と降り込み粒子の関係(Marshall et al., 2020の図を改変)