ブラックホール降着流とジェット噴出の関係の研究/Study of an accretion flow around a black hole (BH) and relation to jet ejection
- ブラックホール候補天体データの系統的解析と統一的描像
これまで数10個のブラックホール候補天体について様々な衛星で観測されており、膨大なデータが蓄積されています。そのデータを解析して
ブラックホールの本質に迫ろうとするプロジェクトです。特にブラックホールを伴う系は、ブラックホールの基本物理量(質量、スピン)とガス
の降着率や軌道傾斜角などから統一的に記述することを最終的に目指します。
- 国際宇宙ステーション実験MAXIを使った新しいブラックホールの発見とその追観測
MAXIは国際宇宙ステーション上の実験装置で10年以上たった今も新しいX線天体を発見し続けています。
そのほとんどは、我々の天の川に存在する、普通の星とブラックホールや中性子星(X線パルサーを含む)などのコンパクトな星の連星です。
これまでNASAのRXTE衛星やSwifgt衛星を用いて追観測を行ってきました。今後も新しいブラックホール候補天体を見つけ、様々なX線衛星を使って追観測します。
- X線天文衛星XRISMによるブラックホール天体の観測
2023年に打ち上がったXRISMは高いエネルギー(波長)分解能をもつX線マイクロカロリメータResolveを搭載しており、ブラックホール周辺で電離したガスから
の元素の輝線や吸収線を精度よく測定できます。この情報を使って、ブラックホール周りの構造を明らかにします。