検出原理として中性子やガンマ線を検出できるということは過去のプロジェクトから分
かっていたものの、中性子やガンマ線の到来方向やエネルギーがシミュレーション上でも
決定できるかどうかは検証されていなかった。中性子がプラスチックシンチレータを構成
する水素原子との弾性散乱を利用し、反跳した陽子の信号からエネルギーが決定できる。
また、ガンマ線はプラスチックシンチレータでコンプトン散乱し、GAGGシンチレータで光
電吸収するイベントを使うと2つの位置とエネルギーから到来方向とエネルギーに制限が
つけられる(コンプトンカメラ)。それぞれの反応パターンは図12に示す。初めて本格的シ
ミュレーションを行い、方向とエネルギーを決定できることを示した(図13参照)。
Figure 5.1:
中性子100MEVとガンマ線1MeVが入射した時の反応例
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