45.京都議定書って何?

1997 年京都で開催された 3 回目の COP3 で、大気中の温室効果ガスの濃度を安定させるための話し合いが行われ、先進国などに対し二酸化炭素の排出量の削減目標の大筋を決めました。その調書のことを「京都議定書」と呼んでいます。

しかしその後、目標が達成できなかった場合の措置などでなかなか議論がまとまらず、さらに米国とオーストラリアが離脱してしまうなどの問題を抱えていました。

議定書が効力を持つためには、2 つの条件が必要です。ひとつは 55 カ国以上が批准(注)していること。もうひとつは、批准した先進国の 1990 年の二酸化炭素排出量の合計が、同じ年の全二酸化炭素排出量の 55% 以上を占めることです。二酸化炭素排出量の多い米国が脱退したため、2つめの条件が満たすことができるかどうかが問題となりました。しかし、2004 年 11 月にロシアが批准したことで、発効されることになりました。なお、日本は 2002 年に批准しました。

1997 年 12 月に開催された COP3 の様子。ここで京都議定書が採択された。

(注)「批准(ひじゅん)」というのは、大臣や役人が署名してきたものを国会が承認することです。これにより、国が責任をもって署名したものであるということを世界に示すことができます。