「脈動オーロラ」を引き起こす電子を「あらせ」衛星の観測で初めて特定

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[2018-02-20]

脈動オーロラと呼ばれる明滅型のオーロラは、磁気圏からエネルギーの高い電子が間欠的に超高層大気へ降り込むことによって発生します。この電子の降り込みは、コーラスと呼ばれるプラズマ波動と電子との相互作用によって引き起こされると考えられていましたが、従来の磁気圏における科学衛星の観測では、この降り込む電子は特定されていませんでした。2016年12月20日に打ち上げられたジオスペース探査衛星ERG(あらせ)に搭載されたMEP-eと呼ばれる観測器の観測により、磁気圏においてコーラスの強度変動に同調して、磁気圏から大気への降り込む電子の量が変化していることが初めて観測されるとともに、その電子の量の変化が脈動オーロラと対応していることも明らかになりました。この結果は、東京大学・笠原慧准教授、統合データサイエンスセンター・三好由純准教授、松田昇也日本学術振興会特別研究員、栗田怜研究員らの研究グループによるもので、2018年2月14日発行のNatureに掲載されました。また、この成果には、宇宙科学連携拠点ERGサイエンスセンターで開発・製造・公開しているデータファイルや解析ソフトウェアが活用されています。

Natureへのリンク
https://doi.org/10.1038/nature25505

プレスリリース(名古屋大学)
http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20180215_isee_1.pdf

ERGサイエンスセンターのページ
https://ergsc.isee.nagoya-u.ac.jp/info/20180214/index.shtml.ja

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© ERG Science Team

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