約40年間にわたるコロナホールの分布が明らかになりました

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[2016-09-06]

 中部大学の共同研究により、太陽表面に現れるコロナホールを太陽磁場観測データから自動推定するプログラムの開発に成功しました。
国立キットピーク太陽観測所(米国)が提供している、1975~2014年の太陽表面磁場の展開図を用いたコロナ磁場計算から、コロナホールを自動推定しその分布を調べたところ、太陽黒点分布の長期変動パターン(蝶形図)に類似していることが明らかになりました。
 これはコロナホールの生成が黒点活動に密接な関係していることを示す結果です。またこの類似性は、太陽磁場観測がなくても、黒点のスケッチや写真による蝶形図のある17世紀以降であれば、コロナホールの分布が推定でき、さらにはコロナホールを流源とする太陽風の構造が復元できる可能性を示唆しています。

この研究成果はアメリカ天文学会の研究ハイライトに掲載されました。 

雑誌名:The Astrophysical Journal Letters
論文タイトル: Long-term Trend of Solar Coronal Hole Distribution from 1975 to 2014
著者名:藤木謙一(ISEE)、徳丸宗利(ISEE)、林啓志(ISEE)、里中大紀(ISEE)、袴田和幸(中部大)

URL: http://iopscience.iop.org/article/10.3847/2041-8205/827/2/L41

20160906-fig.jpg

図:コロナホールの緯度分布(x印、色は極性を示す)。背景の図は太陽磁場の長期変動を示す。図の最新版はこちら(http://solarscience.msfc.nasa.gov/images/magbfly.jpg)。


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