巨大太陽フレア発生領域の「ひので」衛星による精密磁場観測画像

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[2017-09-26]

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 2017年9月6日に現在の太陽サイクル(11年周期)最大の巨大太陽フレア(X9.3クラス)を発生させた太陽活動領域NOAA12673の精密磁場観測に、日本の太陽観測衛星「ひので」が成功しました。この画像は巨大太陽フレアが発生する10時間ほど前の太陽表面の磁場の分布を示しており、白い部分では磁場の向きが太陽内部から外側を、黒い部分では内側を向いています。巨大フレアは画面の中央より左下に位置する磁場の向きが急激に変わる領域から発生しました。太陽フレアは太陽表面の磁場に蓄積されたエネルギーの突発的な解放現象であり、フレア発生のメカニズムを理解すると共に、地球にも影響を与える巨大フレアがいつ、どこで、どのように発生するかを予測するためにも、「ひので」衛星の精密な磁場観測は大きな役割を果たしています。

 名古屋大学宇宙地球環境研究所では国立天文台太陽観測科学プロジェクトと協力して「ひのでサイエンスセンター@名古屋」を運用し、ひので衛星の科学利用につとめています。また、本研究所が中心となって推進している新学術領域「太陽地球圏環境予測:我々が生きる宇宙の理解とその変動に対応する社会基盤の形成」では、こうした巨大太陽フレアの予測研究を国内外の研究者と協力して推進しています。

 

関連サイト

・国立天文台 科学衛星「ひので」http://hinode.nao.ac.jp/

・名古屋大学宇宙地球環境研究所 ひのでサイエンスセンター@名古屋 https://hinode.isee.nagoya-u.ac.jp/

・新学術領域「太陽地球圏環境予測:我々が生きる宇宙の理解とその変動に対応する社会基盤の形成」
 http://www.pstep.jp/

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