中緯度SuperDARNのレビュー論文が出版される

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[2019-03-19]

中緯度SuperDARN(Super Dual Auroral Radar Network)のレビュー論文”Review of the accomplishments of Mid-latitude Super Dual Auroral Radar Network (SuperDARN) HF Radars”が、国際学術誌であるProgress in Earth and Planetary Science誌に出版されました。宇宙地球環境研究所の西谷准教授を筆頭著者とするこのレビュー論文は、2005年ごろから本格的な運用を開始した中緯度SuperDARNネットワークの、最近約15年間の成果を網羅するレビューを行っています。2017年1月に当研究所で開催された国際ワークショップ(https://www.isee.nagoya-u.ac.jp/topics/2017/20170116.html)においてその内容が議論され、その後も何回にもわたる議論および執筆活動を経て、最終的に1編の包括的な論文としてまとめられました。

SuperDARNは世界約10カ国の国際協力に基づく大型短波レーダーのネットワークであり、現在36基のレーダー装置が南北両半球の高緯度・中緯度に設置され、継続して高緯度・中緯度域の電場・電離圏プラズマ密度変動の全世界的分布の高時間分解能観測を行っています。従来SuperDARNは高緯度にのみ設置されていましたが、中緯度にSuperDARNレーダーを設置することにより今までできなかった新たな観測ができることが指摘され、アメリカや日本が先駆けとなって新たにレーダーを建設し、ここ約15年間で観測視野を拡大してきました。現在、南北両半球合わせて十数基の中緯度SuperDARNレーダーが稼働しています。

レビュー論文は以下のリンク: https://doi.org/10.1186/s40645-019-0270-5から参照することができます。

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