PSTEP研究集会「太陽地球圏環境予測のためのモデル研究の展望」開催

2017年1月26日~27日の日程で名古屋大学宇宙地球環境研究所にてPSTEP研究集会「太陽地球圏環境予測のためのモデル研究の展望」を開催しました。この研究集会では、太陽・太陽圏・地球圏(電磁気圏・大気圏)からなる太陽地球圏環境の多岐にわたる諸現象の予測に向けた様々な数値モデルについて、各分野の専門家をお招きし、基礎から最先端の研究開発の現状と課題及びその展望について講演をしていただきました。対象領域・分野の多様さに加え、研究手法も数値モデル研究のみならず観測解析研究や宇宙開発に携わる方を含めた、72名の研究者に参加いただき、21件のkey講演と11件のポスター講演に対して、分野を超えた活発な議論がなされました。また、モデル研究という共通点から、予測に関する新技術やモデル評価手法や国際的なモデル研究の将来計画についても検討するセッションを新たな試みとして実施し、それぞれ集中した議論を行いました。気象研究分野で先駆的に行われている国際的な連携や競争の枠組みについては超高層物理分野にとっては大いに参考になるものでした。今回残念ながら参加されなかった方々も含め、広く議論の共有化を図っていきたいと思います。

本研究集会は今後、掘り下げて議論するテーマを変えながらシリーズ化して開催していきます。当研究集会が、分野および学会を横断し、太陽地球圏環境に関するモデル研究の進展の一助となるよう、皆様とともに盛り上げていきたいと思います。

2017年1月26日(木)

10:00–10:40    モデル評価 (座長:塩田)

10:40–12:20    太陽 (座長:塩田)

12:20–13:20 (60)  昼食 & ポスター・ビューイング

13:20–14:40    太陽 (座長:今田)

14:40–15:40 (60) ポスターセッション

15:40–17:30    電離圏 (座長:垰)

17:30–18:00    モデル研究の国際連携

18:30–20:00    懇親会

 

2017年1月27日(金)

09:00–10:50    リングカレント(RC) (座長:中溝)

10:50–11:00 休憩

11:00–11:50    GIC (座長:中溝)

11:50–13:00 (70)  昼食 & ポスター・ビューイング

13:00–14:20    気候影響 (座長:吉田)

14:20–15:05    データ同化 (座長:余田)

15:05–15:35 (30)  ポスター発表

15:35–17:00    モデル評価 (座長:余田)

17:00–17:15    全体会議総括

ポスター発表

1. 中間圏・下部熱圏大気微量成分の光化学モデル開発 藤原均 (成蹊大学)、三好勉信、陣英克、品川裕之
2. 電離圏リアルタイムトモグラフィーとその応用 齋藤 享 (電子航法研究所)、山本 衛、陳 佳宏、齊藤 昭則
3. アジア太平洋地域における地上型衛星航法補強装置(GBAS)のための電離圏の影響評価 齋藤 享 (電子航法研究所)
4. AI-based trial on foF2 prediction at SEALION magnetic conjugate stations
Kornyanat Watthanasangmechai (情報通信研究機構), Noraset Wichaipanich, Pornchai Supnithi, and Takuya Tsugawa
5. 中低緯度における重力音波共鳴周期付近の微気圧変動および磁場変動のスペクトル特性 家森俊彦 (京都大学),小田木洋子,杉谷茂夫,佐納康治,品川裕之, 大野敏光,能勢正仁,井口正人,橋口浩之,中西邦仁,青山忠司
6. Swarm衛星で観測された磁気リップルの特性と台風時の振幅増大 青山忠司 (京都大学), 家森俊彦, 中西邦仁
7. プラズマ波動存在下での衛星近傍プラズマ環境変動の数値モデリング 三宅洋平 (神戸大学)、桐山武士、加藤雄人、臼井英之
8. 内部磁気圏におけるホイッスラーモードコーラス放射による高エネルギー電子の非線形ピッチ角散乱について 北原理弘 (東北大学)、加藤雄人
9. 太陽でスーパーフレアは起こるのか? 行方宏介 (京都大学)
10. 数値シミュレーションによるフレア黒点形成機構の研究 鳥海森 (国立天文台)、高棹真介
11. 長期観測データから迫る巨大黒点の形成機構 鳥海森 (国立天文台)

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