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インドネシア・バンドンで赤道電離圏に関する国際スクールISELION2018を開催

2018-03-12

赤道域の電離圏は、プラズマバブルと呼ばれる電離圏のプラズマ不安定現象が発生して、衛星-地上間通信を妨げたり衛星測位の誤差を引き起こしたりする重要な領域です。特にGPSに代表される衛星測位がカーナビなどに広く使われるようになるにつれ、この赤道電離圏の研究は東南アジアなどの赤道周辺の国々でより注目されるようになってきました。このような背景を受けて、私たちは、インドネシア航空宇宙研究所(LAPAN)と共同で、赤道電離圏に関する国際スクール(International School on Equatorial and low-latitude ionosphere (ISELION2018))を、インドネシアのバンドン郊外で2018年3月5-90日に開催しました。インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インド、エジプト、ネパールの7カ国から39名の大学院生・若手研究者が参加し、日本とマレーシア、インドネシアから山本衛博士(京都大学)、横山竜宏博士(情報通信研究機構)、田中良昌博士(国立極地研究所)、Nurul Shazana Abdul Hamid博士(マレーシア), Buldan Muslim博士(インドネシア)、塩川の7人の研究者が、赤道電離圏の変動やプラズマ不安定現象、計測方法、宇宙天気予報などの基本的な講義を行いました。また木曜日には近郊のスメダン観測所を訪問し、観測所の見学を行うとともに電離圏を観測する基本装置であるイオノゾンデのデータの読み取り実習が行われました。スクールの詳細はhttp://pussainsa.sains.lapan.go.id/event/iselion2018/で公開されています。このスクールは名古屋大学宇宙地球環境研究所、インドネシア航空宇宙研究所(LAPAN)、PSTEPプロジェクト、日本学術振興会研究拠点形成事業B.アジアアフリカ学術基盤形成型、情報通信研究機構及びSCOSTEPの支援により、開催されています。

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ISELION2018の参加者の集合写真