太陽高エネルギー粒子シミュレーションの精度を高めるパラメータを、数理最適化で自動決定する技術を開発
2026-10-23
名古屋大学宇宙地球環境研究所(ISEE)の岩井一正教授(太陽圏研究部)、草野完也特任教授(融合研究戦略室)が参画する、富士通株式会社、国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立研究開発法人情報通信研究機構などによる国際共同研究グループは、宇宙飛行士の被ばくや人工衛星の障害の原因となる太陽高エネルギー粒子(SEP)の加速・輸送シミュレーションについて、5機の探査機による観測データを用いてパラメータを客観的かつ再現可能な方法で自動決定する世界初の技術を開発しました。
本研究では、ISEE等が開発した磁気流体力学(MHD)シミュレーション「SUSANOO」を活用するとともに、ISEEの惑星間空間シンチレーション(IPS)観測データを用いてCME(コロナ質量放出)の伝播シミュレーションを比較・選定し、SEPの加速・輸送計算に利用しました。
本成果は、英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。本技術は、将来的なSEP到来予測の高度化を通じて、人工衛星の障害や宇宙飛行士の被ばくリスクの低減、さらには月面での持続的な活動の安全性向上への貢献が期待されます。
【論文情報】
著者:Hiroyuki Tako Ishikawa, Naho Fujita, Yuta Kato, Miki Kurihara, Takashi Minoshima, Daikou Shiota, Kazumasa Iwai, Marco Pinto, António Pessanha Gomes, Go Murakami, Kanya Kusano & Chihiro Mitsuda
論文タイトル:Automated Optimization of Solar Energetic Particle Acceleration and Transport Parameters Against Five-Spacecraft Observations of the 9 October 2021 Event”, Scientific Reports(2026年).
DOI: 10.1038/s41598-026-70869-9(2026年10月20日掲載)
URL: https://doi.org/10.1038/s41598-026-70869-9
名古屋大学からのプレスリリース
https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2026/10/jamstecnict.html

