19. 地デジで絵が出るのはなぜ?

電波は目では見えないのに、地デジ放送の電波をテレビで受信すると画面に絵が出てきますよね。では、どうやって電波から絵が出るのでしょうか?

それは、テレビで画像を映し出すための信号が、電波に乗せられているからです。大まかに説明すると、アンテナで地デジの電波を電気信号(電流や電圧)に変換したあと、テレビ内で電気信号の中からテレビの映像用と音声用の信号を取り出し、画面からは絵を、そしてスピーカからは音を出すのです。電波の中に信号を加えるには、信号に合わせて電波の強さを変化させたり、周波数を変化させたりします。このような手法を「変調」といい、逆に、電波の中から必要な信号を取り出すことを「復調」といいます。

電波を使った放送や通信では、「変調」と「復調」によって、情報を信号として送っているのです。

電波に加える信号にはいくつかの形式があり、地デジでは映像や音声の信号を、たとえば 0101 という、0 と 1 の組み合わせでデジタルデータに変換して、さらに情報量を減らすためにデジタ ル信号処理で圧縮し、そして「変調」して電波に信号を乗せてい ます。信号の形式が異なるため、日本のテレビを他の国に持って 行ってもそのままではその国のテレビ放送を見ることはできません。