電波と太陽地球系科学

35. 雷が鳴るとラジオに雑音が

雷は、雲の下層部分にたまったマイナスの電気が、地上に向かって放電する現象です。放電では、数万アンペアの電流が空気中をむりやり流れるため、強い光と熱が発生します。この熱で空気が瞬間的に膨張して、ゴロゴロと大きな音が出ます。電流が流れるとき、同時に電波も出ているのです。このような電波を「空電」といいます。

空電の電波はAMラジオの周波数も含むため、AMラジオに「ガリガリ」という雑音が入ってしまうのです。また、空電の電波はラジオだけでなく、電線を使った通信にも影響を及ぼすことがわかっています。