14. オゾンがなくなる?

新聞やテレビで、「オゾンホール」という言葉を聞いたことがあるでしょう。ホールとは、“穴”を意味する英単語(hole)ですね。

1980 年代、イギリスや日本のグループが、南極で成層圏オゾンを観測していたところ、成層圏にあるはずのオゾン層がほとんどなくなってしまうという奇妙な現象を発見しました。その後の研究によって、南極上空では、毎年春になると(南極の春は 9 月)南極をすっぽりと取り囲むようにオゾン層がほとんどなくなって、オゾン層にあたかも穴が開いたかのように見えることが分かりました。そこで、オゾン層に穴が開いてしまう、という意味で、オゾンホールと呼ばれるようになったのです。

2002 年の 9 月には、南極のオゾンホールがふたつにパックリと割れてしまうという、非常に不思議な現象も発生しました。これまでは、大きな穴がひとつだけ発生し、それが南極大陸を超えるまでに大きくなるというものがほとんどでした。オゾンホールがふたつに別れた原因については、現在も世界中で研究が進められています。この現象は、新聞やニュースでも取り上げられましたので、ご存知の方もいるかもしれませんね。