7. 北半球と南半球で同じオーロラが同時に見えるの?

色や形がとてもよく似たオーロラが両半球で見られることが、しばしばあります。その2点が1本の磁力線でつながっていれば、同じタイプのオーロラが同時に出現しても何の不思議もありません。オーロラをおこす(可能性のある)荷電粒子は、磁力線に巻きつきながら、北半球と南半球の間を、行ったり来たりしているのです。その往復に要する時間は、粒子のエネルギーによって変わりますが、典型的な明るいオーロラをおこす電子はわすか数秒程度です。

南極の昭和基地とアイスランドは、1本の磁力線でつながれています。アラスカから出た磁力線は、ハワイの上空を通り、ニュージーランド南方の海に到達します。もっとも、オーロラの中には大電流が流れており、それを供給する電流も宇宙空間から流れ込むため、地球周辺の磁場自体が刻々と変化していますから、これらのペアも微妙に変動します。