8. オーロラはどこで光っているの?

オーロラの華麗な舞いの舞台はどこなのか、何百年も議論が続きました。結局、20世紀の初め、オスロ大学の研究者によって、丹念な写真観測が何万例ものオーロラに繰り返され、舞台の高さが示されました。

オーロラは、地上から100-500kmの高さで光っています。そこは電離圏と呼ばれ、太陽からのエネルギーによって、地球の中性大気が一部電離されています。電離圏は、短波帯の電波を反射する層構造になっています。この領域は、宇宙と地球の境界といえるでしょう。

オーロラが出現するためには、まず、タネが宇宙からやってこなければなりません。そして、そのタネが地球の磁場に誘導され、地球の大気に衝突しなければ、オーロラは発生しないのです。つまり、オーロラができるには、宇宙と地球の両方の要素が必要であるということになります。オーロラが光っている高さが宇宙と地球の境界であると言うことは、偶然の一致ではありません。