12. ブリザードってどんな現象?

一般的には、地吹雪を伴った冷たい強風、猛吹雪のことをブリザードと呼びますが、気象学的には風の速さ(風速)、どれぐらい遠くまで見えるか(視程)、どれぐらいの時間猛吹雪が吹いているか(継続時間)で、ブリザードかそうでないかを決めています。ちなみに南極の昭和基地ではブリザードを強い方からA級、B級、C級と3段階に分けて隊員の安全対策の目安にしています。A級ブリザードは風速毎秒25メートル以上、視程100メートル未満、継続時間6時間以上の猛吹雪を言いますが、特にその中でもひどいA級ブリザードの場合は1メートル先も見えなくなり、うっかり外にでてしまうと建物に戻って来られなくなり命に関わることもあります。そこで、昭和基地では安全対策として建物と建物の間にロープを張り、隊員はロープをつかんで離さないようにして移動するようにしています。また、建物群を囲むようにロープを張り、隊員が建物から遠くへ離れないようにしています。A級ブリザードになると外出そのものが禁止されます。昭和基地では、年間50回ほどのブリザードがあります。ブリザードの後には、建物の風下に雪の吹き溜まり(ドリフト)が山の尾根のようにできますが、これは、越冬中の貴重な水資源にもなります。