16. 氷河の動く速さはどれくらい?

氷河は、大陸の氷床が流れてできる床状氷河と山岳地帯の氷床が流れてできる山岳氷河に分けることができます。床状氷河は広大な南極大陸やグリーンランドのような大陸に多く、表面の形は全体にのっぺりとしています。大陸沿岸部では傾斜が急になっているので、氷流と呼ばれます。氷河の流れる速さは様々で、内陸地域では1年に10メートル、沿岸地域では数百メートル、そして氷流の速さに1年に数百メートルから2000メートルになります。

南極大陸には、白瀬中尉の南極探検から名付けられた「白瀬氷河」があります。その幅は10キロメートル近くあり、長さは100キロメートルほどと推定されています。氷河の末端部では、1日5メートルぐらいの速さで流れています。

北極スヴァールバルには、山岳地帯の氷床が流れ出た谷氷河があります。ロングイアベーンからニーオルスンに向かう小型飛行機は、この谷氷河の上空を飛ぶのですが、晴天の時には、雄大ですばらしい景色をみることができます。

小型飛行機から見えるスヴァールバル島の谷氷河は、上流では縞模様が美しく、海の近くではひだ状の模様に変わっていきます。