25. フロンガスがオゾン層を壊すことに最初に気がついたのは誰?

アメリカ・カリフォルニア大学アーバイン校のモリーナ(M. Molina)博士と、ローランド(S. Rowland)博士です。彼らは、フロンガスが成層圏に運ばれると、そこで太陽光の紫外線によってバラバラになり、塩素原子を出して、オゾン層を壊す可能性が高いと考えました。彼らの研究の結果は、1974 年にネイチャー(Nature)という科学雑誌に発表されました。

論文が発表された当時は、「空気よりも重いフロンガスが、地上10 キロメール以上という高い成層圏にまで、届くはずがないだろう」と反論する科学者もいました。しかし、実際に南極上空でオゾンホールが見つかったのです。

彼らの研究は非常に高く評価され、1995 年になって、ノーベル化学賞を受賞しています。ノーベル賞は、飛行機の排気ガスがオゾン層を壊す可能性を研究した、ドイツのクルッツェン(P. Crutzen)にも与えられました。