29. オゾンホールは消えて元にもどるの?

フロンやハロンの使用や生産を止める国際的な規則があることは、16 で説明しました。そのおかげで、地球の大気中のフロンやハロンには、濃度が減りはじめているものもあるということが、最近の観測で明らかになっています。・・・ということは、成層圏で壊れてしまったオゾン層は、ちゃんと元通りに回復してくれるのでしょうか?

この疑問に答えるために、将来の成層圏のオゾンの濃度がどのように変化していくかを、最新のコンピュータ計算で予測する研究も行われています。それによれば、西暦2050 年頃になると、巨大なオゾンホールが発生する以前のオゾンの濃度(1980 年代前半ぐらいの濃度)までに、オゾンが回復すると予測されています。