40. 対流圏のオゾンはどうやって作られるの?

成層圏オゾンの「材料」は、酸素と太陽光であるということは、すでに説明しましたね。でも、対流圏オゾンを作り出している「材料」は、二酸化窒素とよばれるガスと太陽光です。

二酸化窒素は、自動車や工場から排出されるガスで、茶色をしています。これが、太陽の光を浴びると、酸素原子を放出します。いったん酸素原子ができれば、あとは、成層圏と同じで、酸素原子と酸素分子とがいっしょになって、オゾンの出来あがりです。

成層圏では、自然に存在する酸素分子から酸素原子が生成され、それが酸素分子といっしょになってオゾンを作るのに、対流圏では自動車や工場から出てくる二酸化窒素が材料になっているのです。

オゾンそのものは生物に有害なので、対流圏のオゾンはなんとかして減らさなくてはなりません。そのためには、自動車や工場から出てしまう二酸化窒素を減らす努力が必要、ということになりますね。