48. 対流圏オゾンが増えると気候にも影響する?

対流圏にオゾンが増えると、地球の気候に影響するかもしれないという研究結果が出ているのは事実です。もう少し詳しく言うと、対流圏のオゾンが、地球の温暖化に影響するかもしれないというのです。

その理由は、次のようなことです。

地球の温暖化では、二酸化炭素やメタンガスが有名です。しかし、オゾンもまた、これらのガスと共通点をもっています。それが、「赤外線を吸収してしまう」という性質です。そのため、オゾンが地上付近にたまってしまうと、地球が冷えにくくなり、地上付近の気温が上昇してしまうという仕組みです。対流圏にオゾンがたまると、ちょうど地球がビニルハウスの中に閉じ込められてしまったかのようになって、気温が上昇するのです。

しかし、対流圏のオゾンは、場所や季節によって、発生する量が大きく変化してしまうため、温暖化に与える影響については、いまだに十分に解明されていません。現在、世界中の研究者が、競って研究をしています。