名古屋大学 宇宙地球環境研究所
宇宙線研究部(CR 研究室)

4 年生配属

研究室配属とは

名古屋大学の理学部物理学科の 4 年生は希望する研究室に 4 月から配属されます。宇宙線物理学研究室(CR 研)も平均して 5 名程度の 4 年生を毎年受け入れており、宇宙線物理学を通じて素粒子や宇宙に関する教育を行なっています。

例年 3 年次の 10〜11 月に物理学教室の学生教育委員会(PECS)が中心となり、研究室配属に向けて希望研究室の調査や研究室訪問の日程調整を行います。宇宙や素粒子に興味のある学生は、このときに CR 研を訪問先の一つとして選ぶようです。研究室訪問では CR 研の研究内容の紹介や、これまでに配属された 4 年生の教育・研究内容の紹介、また CR 研の4 年生・大学院生・教員と茶話会を開き、配属についての相談や大学院受験についての雑談などもしています。

4 年生の活動

宇宙線物理学は宇宙と素粒子の両方の分野にまたがる研究領域です。そのため、4 年生には宇宙と素粒子の両方の勉強をしてもらいます。また CR 研は実験系の研究室であるため、卒業研究では素粒子実験に近い手法で実験を進めてもらいます。

CR 研では大学院教育と学部教育は別のものとして扱っています。そのため、修士学生以上が参加する研究プロジェクトに 4 年生を参加させることは基本的に行いません。4 年生の間は勉強・実験の両方で基本的な事項を徹底的に学んでもらう時期ですので、たくさんの失敗をしながら実験技術を習得してください。

テキスト輪講

宇宙線関係の教科書を使って、週に 1 回の輪講を行います。前期は宇宙線物理学の定番教科書である『宇宙線』(小田稔)、後期は比較的最近の英語の教科書として『Particle Astrophysics』(D. Perkins)を扱います。(2018 年現在)

実験

前期は配属された 4 年生を 1 グループとして、全員で同一の研究テーマで実験を行います。2019 年度は宇宙線到来方向の東西効果の測定でした。前期の目的は、検出器や回路技術の習得、また計算機の扱いやデータ処理について学びます。

後期は複数の少人数のグループに分かれて卒業実験を行います。この卒業実験は毎年テーマが変更になりますが、前年度の実験テーマを継承して複数年度にまたがる場合もあります。後期の実験はより研究に近づきます。これまでに世の中で誰もやっていない、もしくは萌芽的な研究テーマに取り組みます。実際、4 年生の実験が大学院での研究に発展したり、最終的に博士論文へと繋がる場合もありました。

これら実験は 4 年生同士で計画を立て、毎日もしくは随時行っています。また週 1 回の実験打ち合わせを行います。

その他

CR 研では毎週月曜日の昼食時に研究室全体のミーティングと論文紹介コロキウムを行います。外国人留学生もいるため、論文紹介の半分以上は英語で発表・議論が行われます。

4〜6 月には、「宇宙素粒子若手の会」が開催するデータ解析と統計学の入門講座への参加も推奨しています。週 1 回開催で、CR 研の会議室が会場です。

過去の卒業研究

これまでに行われた卒業研究のうち最近のものは以下の通りです。

  • 2020 年度
    • 可搬型ミューオンカウンターの性能評価実験
    • 光電子増倍管の出力電荷分布の解析手法の改良
    • ニュートリノ質量機構解明に向けたSiPMのリニアリティ性能評価
    • LHCf 実験でのK0s測定方法の開発
  • 2019 年度
    • 極低温装置の開発とそれを用いた半導体紫外光検出器の性能評価
  • 2018 年度
    • 水チェレンコフ中性子検出器の開発
    • 半導体紫外光検出器の評価
  • 2017 年度
    • 超小型衛星用太陽中性子検出器の開発
  • 2016 年度
    • シリコンピクセル検出器による電磁シャワー観測
  • 2015 年度
    • 高圧キセノン・アルゴンガス TPC の開発 II
  • 2014 年度
    • 高圧キセノン・アルゴンガス TPC の開発
  • 2013 年度
    • 液体キセノン暗黒物質検出装置の開発 II
  • 2012 年度
    • 液体キセノン暗黒物質検出装置の開発
  • 2011 年度
    • 空気シャワーからの電波検出
  • 2010 年度
    • 空気シャワー検出器による宇宙線測定
  • 2009 年度
    • 放射線電離による雲核生成測定 II
    • GSO シンチレーターによる ββ 崩壊探索 III
  • 2008 年度
    • 放射線電離による雲核生成測定