5. 太陽はなんでできているの?

1 で述べたように、太陽はガスのかたまりで、地球のような姿ではありません。陸地も、液体でできた海もないのです。

太陽の元素組成は、原子の数で比べると、水素が一番多く、全体の 90%を占めています。ヘリウムが 10%程度存在します。太陽は、ほとんどこの 2 種類で構成されていると言ってもいいくらいです。ヘリウムの次は、酸素、窒素、炭素などが続きますが、どれも 0.1%未満しかありません。また、微量ながら、鉄、カルシウム、硫黄などの重元素も存在しています。

太陽はガスでできているのに、どうして重いのか(質量約2000000000000000000000000000000 kg)と不思議に思う人はいませんか。太陽の中心では、自分の重力で水素ガスが窮屈に押し込められた状態になっていて、その密度は約 156g/cc もあります。ガスとはいえ、1 気圧の状態での水の 156 倍もの密度を持っていることになります。密度は外側ほど小さくなり、太陽全体での平均密度は、約 1.41 g/cc になります。太陽を浮かべるプールがあったとしたら、太陽は沈んでしまうことでしょう。