18.海王星では強風が吹き荒れるって本当?

海王星の表面には、大きな渦もようが見えますね。「大暗斑(だいあんはん)」と呼ばれています。大暗斑は地球の大きさほどもあり、その正体は、時速2000キロメートルにも達する嵐です。太陽系で最も速い嵐が吹き荒れていることになります。

このような強い風や巨大な嵐は、ガス惑星に共通する特徴です。たとえば木星には「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれる、地球がまるまる2つも入る巨大な渦がありますし、土星には「大白斑(だいはくはん)」があります。

大暗斑は、1989年にボイジャー2号が海王星に接近した時に初めて撮影されましたが、数年後に行われたハッブル望遠鏡による撮影では、その姿は消えていました。けれども、数ヵ月後にはまた新しい暗斑が発見されています。この暗斑の変化は、海王星の大気がダイナミックに変動しているという証拠です。海王星は太陽から遠く離れているので、太陽から受け取るエネルギーはほんのわずかしかありません。それなのに大気がダイナミックに変動しているというのは、不思議ですよね。

海王星と大暗斑の拡大写真