21.ボーデの法則って何?

太陽系に存在する惑星や小天体は、それぞれが異なる性質をもっていることを紹介してきましたが、これらの天体の間には共通する法則も存在しています。

太陽からそれぞれの惑星までの距離のあいだには、一見何の秩序も無いように見えます。でも実は、2倍ずつ増えていく数列から生成される数と惑星の距離はピタリと一致するということが、1766年にチチウス(J. D. Titius, ドイツ)によって発見され、次いでボーデ(J. E. Bode, ドイツ)によって公表されました。この経験法則は「チチウス・ボーデの法則」、または「ボーデの法則」と呼ばれ広く知られています。

ボーデの法則
惑星の距離
(天文単位)
数列ボーデの法則
(数列+0.4)
水星0.40.00.4
金星0.70.30.7
地球1.00.61.0
火星1.51.21.6
セレス?2.82.42.8
木星5.24.85.2
土星9.69.610.0
天王星19.219.219.6
海王星30.1????
冥王星(準惑星)39.538.438.8

1781年に天王星が発見された際、天王星の距離がチチウス・ボーデの法則によく一致していたことから注目が集まりました。そして、この法則から惑星の存在が予測される火星と木星の間をくまなく探索した結果、なんと小惑星セレスが発見されたのです。その後に発見された海王星には法則が当てはまらす、何の因果関係もないことが判明したのですが、肉眼では見ることができない小惑星の発見に一役かったという点で、チチウス・ボーデの法則は重要な役割を果たしたと言えます。

よく似た法則に、「磁気ボーデの法則」というものもあります。これは、惑星のもつ磁力の大きさが惑星の角運動量に比例するという法則です。

磁気ボーデの法則