13. 原子核ってなあに?

原子は、原子核と電子からできていることはご存知ですか。原子核は、ニュージーランドのラザフォードによって見つけられました。原子核は、正の電気を持った陽子と、電荷を持たない中性子から構成されています。負の電荷をもった電子は、この陽子の正の電荷にひかれて原子核の周りを回っています。従って、外から見ると原子は電気的に中性です。プラス、マイナス、ゼロということです。

原子核という狭い空間に閉じこめられた陽子は、お互いに正電荷間の反発力が働き、原子核はそのままでは、ばらばらになってしまいますね。

1935年、この原子核を壊れないように安定に保つ粒子、“パイ中間子”を予言していたのが日本の湯川先生だったのです。1947年、アンデス山脈に置かれていた原子核乾板に、パイ中間子が崩壊してミュー中間子になり、さらにミュー中間子が崩壊して電子になる例が見つかりました。そこで、パイ中間子の存在を予言した湯川先生とパイ中間子を発見した英国のパウエルに、それぞれ1949年と1950年にノーベル賞が与えられました。