41. 不思議な宇宙線?―モノポール

それでは、他にどんな宇宙線が宇宙からやってきているのか話しましょう。変種はあるのでしょうか?

宇宙線の中には、ウラニウムの原子核も見つかっています。これらの重い原子核は、星が爆発した際、その周辺で核融合反応が起こり作られたものと考えられています。

特殊な宇宙線の例を二つあげてみます。まず、磁気単極子(モノポール)があげられます。この宇宙線の変種は、ぞうり虫の重さほどです。私達が知っている磁石は、N極とS極が必ず対(ペア)で存在しています。しかし理論的には、N極だけ、S極だけの単極の磁石が存在しても良いのです。モノポールは大きな痕跡を物質中に残すので、とらえることはそれほど難しくありません。しかし必死で探索されましたが、まだ見つかっていません。本当にあるのでしょうか?研究者の間ではその存在が疑問視されています。わずかに一例だけ、見つかったという報告が、カリフォルニア大学のカブレラ氏から出されています。彼の作った装置そのものは信用できます。しかしモノポールが見つかった日がセントバレンタインデーであったため、大学院生が、先生がかわいそうになっていたずらをしたのではないか、といううわさも流れました。カリフォルニア大学はカブレラ氏が将来ノーベル賞をもらうといけないので、すぐ教授に昇格させたそうです。