15. 素粒子ってなあに?

13では原子核の話を、また14ではパイ中間子の話をしました。それまで物質の最小単位と思われていた原子が、さらに原子核と電子とでできているとわかったとき、世界中が驚きました。1947年ころから、原子核は陽子と中性子とパイ中間子で構成されていることがはっきりしてきたので、今度はこれらのものが物質を構成する最小単位であると考えられました。1964年ころまでのことです。

その後、陽子や中性子の中には3個クオークが存在していることが判明し、クオークが物質を構成する最小単位の“素粒子”であると考えられ、現在に至っています。

このように、素粒子の定義は、科学の進歩と共に変化してきました。粒子には陽子や電子のようにその寿命が非常に長いものもあれば、短寿命のものもあります。