1章: 基本構造

1.どのくらいの高さまで空気があるの?

地球の空気は、上に行けば行くほど、どんどん薄くなっていきますね。では、どこまで空気はあるのでしょうか?

地表面では、空気の分子は1センチメートルの箱の中に 2500 京個(1 京は 1 兆の 1 万倍)あります。一個一個の空気の分子はとても小さくて軽いのですが、こんなにたくさんの空気の分子が動けば、私たちはそれを風として感じることができます。

普通の人では息が苦しくて、酸素ボンベの助けがなければ行けないエベレストの山頂(高さ 9 km)では、空気は地上の 3 分の1 程度しかありません。高さ 100 km ではこれが 100 万分の 1 になり、500 km では 1 兆分の 1 です。このくらいの高さでも空気分子はまだたくさんありますが、分子や原子は電気を帯びるようになって、普通の空気と違った性質を持つようになります。高さが 100 km から 500 km くらいが、地球の大気と宇宙空間の境目だと言えるでしょう。