20.オーロラや大気光はどこで光っているの?

オーロラや大気光は、中間圏の上部から熱圏にかけて光を出しています。オーロラの場合は、宇宙空間からやってくるプラズマがその源です。このプラズマのエネルギーが高ければ高いほど、より低い高度で光ることになりますが、一番低いところはだいたい 90 km くらい。高い方では、600 km くらいまでは光ることができます。あまり上に行くと光を出す大気自身が薄くなるので、光ることはできません。

中低緯度で見られる大気光は、もう少し決まった高さで光っています。中間圏の上部付近にはいくつかの大気光の発光層があり、水酸(OH)分子(近赤外域、高さ 80-90 km)、ナトリウム原子(黄色、高さ 85-95 km)、酸素原子(緑、高さ 90-100 km)などが光っています。また熱圏では、酸素原子(赤、高さ 200- 300 km)が光っています。スペースシャトルの飛んでいる高さが 300-400 km ですから、同じような高さでごくわずかな大気が光を出しているというわけです。