34.スポラディックE層ってなに?

高さが 100-120 km の熱圏下部で、急に電子密度が高くなる層ができることがあり、スポラディック E 層と呼ばれています。スポラディックとは、突発的な、という意味。

日本では特に夏の夜間に頻繁に起きますが、赤道や極域にも起きることがあります。このスポラディック E 層が非常に発達した時は、通常は反射しない周波数帯の電波をはねかえすことができるので、短波通信の混信が起きることがあります。青森県のある街の防災無線放送が、関東地方で流れてしまったという話もあります。また、スポラディック E 層のなかで発生しているプラズマ不安定によって、人工衛星の電波がさえぎられてしまうこともあります。このスポラディック E 層は突然できるのですが、その発生原因にはなぞが多いのです。