3. 放射線は危ない?

私たちが日常の生活で浴びるような放射線の量では、健康に悪い影響を及ぼすことは、ほとんどないと考えられます。しかし、事故などで多量に浴びたとき、あるいはガン治療で病巣以外の部分が多量に放射線を浴びるとき、その被ばく量は、日常生活で受けるようなレベルに比べ、桁違いに大きくなります。その結果、皮膚炎やガン、遺伝子障害など、身体にさまざまな障害が発生することがわかっています。

後で説明するように、宇宙飛行士は、地上にいる私たちよりもずっと多くの放射線を浴びています。ですから、宇宙飛行士の健康を管理する上で、放射線の影響を正しく見積もることは非常に重要なのです。