3. ジオスペースってなに?

宇宙天気の舞台となる宇宙空間は、まとめてジオスペースと呼ばれています。ジオスペースとは、地球を表す「ジオ(Geo)」と宇宙を表す「スペース(Space)」という英単語を組み合わせて作られた新しい言葉です。地球と宇宙ですから、一見関係のない言葉の組み合わせのようにも思えますが、人類の活動と密接に関係した宇宙空間という意味を込めて、人類がたどり着くことのできないはるか彼方の宇宙空間とは区別して使われるようになっています。

このジオスペースには、これから紹介する磁気圏、電離圏、熱圏やさらに下層の大気圏(中間圏、成層圏、対流圏)が入ります。また、太陽からの風が吹いている惑星間空間もジオスペースです。ジオスペースにはたくさんの人工衛星が飛んでいます。また、宇宙ステーションに宇宙飛行士が滞在するなど、人類の活動する場にもなっています。このジオスペースの環境がいまどのような状態で、これからどう変わっていくのかを調べて理解することが、宇宙天気研究なのです。