10. 極地でも夏は暑い?

シベリアと聞くと「非常に寒い場所」というイメージがありますが、シベリアの夏はとても暑い日が続きます。夏至(6月21日頃)の頃から7月下旬頃まで、日中の気温が30℃を超えることが多くなります。つまり、東京や名古屋の夏の気温と、それほど大きく変わらないのです。ただし、シベリアでは空気が乾燥しているので、日本のように蒸し暑くは無く、木陰に入れば過ごしやすく、日本の夏より快適です。

一方、南極はどうでしょうか。沿岸域にある昭和基地では夏(1月)の平均気温はほぼ0℃であり、日本やシベリアの夏に比べてかなり寒冷といえます。しかし、想像したよりも寒くないと思いませんか?夏の最低気温はマイナス4℃程度まで下がりますが、日中はプラスの気温まで上昇します。また、温暖な空気が氷の山(氷床)を駆け下るフェーン現象が起こると最高気温が10 ℃近くまで上昇することもあります。