地震、火山、隕石

23. 極地では地震がある?

地震が起こる場所は、主にプレートとプレートの境界です。北極海では、グリーンランドの東の海底から北極点近くを通って、ロシアまで線状に延びたプレートの湧き出し口に沿って、地震がたびたび発生していることがわかりました。

南極大陸では地震はほとんど起こっていないと、IGY以前には思われていました。地震の観測点が非常に少なく、地震計の感度も高くなかったというのがその理由です。しかし、1960年代に入って高感度の地震計が置かれるようになり、1968年には南極大陸内でマグニチュード4.3の地震が発生したことが初めてわかりました。その後1968年から1985年の間に、南極大陸内でマグニチュード4程度の地震が4回起こったことが、世界の地震観測網によってわかりました。

しかし、マグニチュード5以上の地震はこれまで記録されていません。南極プレートはほとんど動かないプレートなので、地震の原因となる歪が地殻内に蓄積されにくいと考えられます。また、大陸氷床が地殻内での地震活動をおさえているという考えもあります。